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柿渋とは

 

柿渋とは一体、どのようなものなのでしょうか。

 

細かくいえば「渋柿の未熟の青い果実を潰し、圧搾して得た液を発酵させてつくられたもの」です。色は褐色、特有の柿渋臭と呼ばれるにおいをもつこととタンニンを多量に含むことが特徴で、発酵の過程で酢酸や酪酸などの揮発性の有機酸が生成されます。

 

日本では、古くから柿渋の利用がなされてきました。具体的には木製品や和紙への塗布、麻や木綿などの染色など。これは不溶性の強靭な皮膜をつくることで、防水・防腐効果をもつためです。

 

さらにはこのような工業的な面だけではなく、農村漁村においては生活必需品として日常的に用いられてきたといわれています。

 

例えば漁網や醸造用の搾袋、養蚕用具や染色用型紙などの生産用具のほか、前述の染色や紙衣、和傘、渋団扇、漆器等の製造過程でも重要な役割を果たしてきました。

 

なお、江戸時代に書かれたとされる書物からも柿渋の利用と生産が盛んに行われたことが分かります。その当時から柿が食用としてだけではなく、柿渋を採取用する目的でも栽培されていたのですね。

 

第二次世界対戦後は化学繊維や科学塗料の普及でその利用が激減しましたが、清酒の製造では現在でもタンパク除去(オリ下げ)のための清澄剤として知られています。

 

現在の柿渋の利用法

 

前述の通り、柿渋は現在でも清酒製造の工程でのタンパク除去(オリ下げ)時、清澄剤としての利用されていますが、その一方で近年になってからも新たな活用方法が見出されています。

 

当然ながらその一つに「柿渋石鹸」があるのですが、そのほかにもさまざまな効果を期待して多種多様な分野でも研究開発がなされているのです。

 

例えばすでに化粧品素材や重金属の吸着剤、健康食品のポリフェノール素材などとして実用化されているものもいくつかあります。

 

それでは、化粧品素材としてはどのように利用されているのかをご紹介しましょう。

 

すでにご存じのようにカキタンニンには優れた消臭効果が確認されているほか、実は皮膚細胞に吸着して皮膚を保護する性質や、肌を引き締める収瞼効果があることが知られているのです。

 

これは、もともと柿渋が「火傷やしもやけの民間薬として利用されてきた」といった事実にヒントを得て、開発されたもの。古くからの日本人の知恵が生んだ、近代技術の集大成なのです。

 

なお、これ以外にも柿渋は高血圧の民間薬としてもよく知られています。これは臨床試験においてもその効果が確認されているほどですから、気になる方はぜひ一度、試してみるとよいでしょう。